A.下の写真のような現象をよく見かけます。これは外壁塗装前に壁に発生したひび割れを埋めようと、上から主にウレタン性のシーリング剤を塗りつけたことによるものと考えられます。通常のウレタン性のシーリング剤(だいたいウレタンコーキングという品名で市販されています。)には、硬化後も柔軟性を保つために可塑剤という成分が入っています。この可塑剤が時間の経過とともに上に塗られた塗料の表面に染み出してくるのです。それが埃などに汚染されて、シーリング剤を打った通りに黒っぽいすじがつくのです。
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⇒では、この現象を防止するにはどうすればよいかというと、
1.ウレタンシーリング剤でノンブリードタイプ(可塑剤が入っていないタイプ)というものがあるので、それを使用する。
2.一般のウレタンシーリング剤を使用後に、可塑剤の染み出し(ブリード)を抑える効果をもつ材料(逆プライマーとかバリアープライマーなどという名称で流通している)を専門店で購入し、それを上から塗り可塑剤の染み出し(ブリード)を止めてから外壁用塗料を塗る。
※既にこの可塑剤のブリード現象で外壁が汚染されている場合は、①汚染されている部分を清掃し、②可塑剤ブリード防止剤(上記の逆プライマーなど)をそこに塗る③乾燥後周囲の外壁色と同色の外壁用塗料をその上に塗る